研究助成のイノベーション:セコム財団チームワーク科学

1月よりセコム財団の特定領域研究助成チームワーク科学分野がスタートしました。領域名は「チームワークに関する革新的な研究アプローチの確立と分野横断的研究領域の創出」で私が領域代表者を務めております。

顕著な研究業績を上げている研究者に研究資金を提供するのが研究助成の当たり前ですが、この研究助成ではチームワークに関する革新的な研究アプローチの提案を募集し、様々な対象分野と学問領域の研究者を選考いたしました。助成対象者は、若手研究者、これから自分の研究領域を確立する、あるいは、新たな研究領域を模索する段階にある研究者などで、分野横断的にチームワークに関する新たな分野横断的研究領域を創出することを目指しています。

毎月1回、オンライン研究会を開催し、議論を交わすことにこの研究助成の特長があります。1月に第1回の研究会を開催しましたが、フラットな立場で異なる専門バックグラウンドを持つ研究者が意見交換することは、大変楽しく、それぞれの成長にプラスになると確信しました。このような研究助成は財団だからこそできるものだと考えています。

イノベーション教育においてチームワークは重要な要素です。イノベーション教育に関する研究の成果がチームワーク科学に貢献するだけでなく、チームワーク科学から学ぶこと、イノベーション教育の質向上に活かせることが多々あると考えています。

チームワーク科学と接合性の高い研究領域は、イノベーション教育、アントレプレナーシップ教育、リーダーシップ、コミュニケーション、 コーチング、カウンセリング、組織行動論、行動経済学、熟慮型民主主義・政治学、人工知能研究、 認知心理学、脳科学など様々です。

このセコム財団による研究助成がきっかけとなり、チームワーク科学が分野横断的研究領域として発展し、多くの分野の研究者が協働して成果を上げていくことを期待しています。